芦名くんの隠しごと
そういえば……お母さんに芦名くん紹介してなかったなあ。
早くお母さんに紹介したいけど、きっとお母さんに言ったら話が長くなりそう。でも喜んでくれるんだろうな。
「ほら見ろ。言い返せないんだろ」
「うるさ」
「でもまあ、野乃ちゃんのお願いは叶えてあげるよな?お前なら」
「え?」
「部屋に案内してやったら?」
ニヤニヤしながら言う孝也さんは、たぶんなにか企んでいる。
でもやっぱり、また見たいな、芦名くんの部屋。
「芦名くん……お願いします!」
好きな人が生活してる場所、もっと知りたい。
「───野乃、いつからそんなに小悪魔になったの?」