芦名くんの隠しごと
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ミルフィーユを食べ終わってからは、藍ちゃんと勉強したり、孝也さんも加わってトランプをしたりした。
そのうちに、芦名くんたちが帰ってきて。
私の気持ちが芦名くんにバレてしまわないか不安だったけど、藍ちゃんや孝也さんの言った通り、芦名くんにはバレてないみたいだった。
「ただいまー」
「おかえり、野乃」
「あっ、お母さんごめんね……!夕飯作ってなかった……!」
家に帰ると、今日は珍しくないお母さんの方が先に帰っていて。
まだ夕方なのに、本当に珍しい。
「いーの。野乃、なんか楽しそうな顔してるから、私も嬉しい。好きな人でもできたの?」
「っ、え?」
まったく何も知らないはずなのに、簡単に当ててしまうお母さん。
「あ、図星だ。さっき野乃のこと送ってきてくれてた子?カッコよかったね」
「み、見てたの……!?」
「見てたわよ。でも、なんか二人イイ感じだったし?それに、突然母親が出てきたら彼だって戸惑うでしょ」