加瀬くんのカノジョはもうやめる。
「来て。」
加瀬くんはそう言うと学校を後にして、
近くの公園のベンチに腰掛けた。
私もその隣に座り加瀬くんが何か言うのを待った。
私さっき…
なんか大胆じゃなかった?
勢いで航大くんとか呼んじゃうし。
はぁ。また失敗したかな。
もっといい雰囲気の時に名前で呼ぼうと思ってたのに。
しかも…キス…されたよね?
色々考えてると、
加瀬くんがそっと私の手を握った。
「加瀬くん?」
「お前が思ってる事全部言って。
それから俺も話すから」
そう言った加瀬くんは、
怒ってるとか、そういうのじゃなくて
優しい顔をしていた。