加瀬くんのカノジョはもうやめる。
「芹奈、1人で行けそう?」
「うん。頑張る。先ご飯食べてて良いからね!」
私は加瀬くんの教室へ向かった。
加瀬くんはC組だから…
「…あの…」
「ん?あっ、芹奈ちゃんっしょ〜?」
「え、あ、はい…」
何で私のこと知ってるんだろう?
「加瀬くん…いますか?」
「待ってなー」
ドアの近くにいた男子は加瀬くんを呼びに行ってくれた。
あの人、初めて見たのに何で知ってたのかな私のこと。
加瀬くんが話してたとか?
いや、ないない。
あ。
女子が言いふらしてるとか?
うん。あり得る。
加瀬くんファン多いし…。
「んだよ」
ダルそうに私の元へ来た彼。
朝言い合いしちゃったし、
気まずいけど、やめるって言うんだもん。
「…話があるの。」
私はそう言って、
あまり使われていない螺旋階段へ来た。