加瀬くんのカノジョはもうやめる。




「話って何だよ」

「私、加瀬くんのカノジョもうやめる」

「え…」


言えた。
ちゃんと言えた。


もう少し頑張って私。
足に力を入れてないと震えそうで。


「俺がカノジョできるまでって約束だろ」

「か、彼氏ができたんです!」

嘘だけど…っ。
何とか乗り切りたい。


「はぁ?誰だよ。」

「私が先に作るって言ったから…だからもう加瀬くんのカノジョは…「だから誰だよって聞いてんだよ!!」


加瀬くんは少し強く私の腕を掴んだ。


え…なんで…?

加瀬くんを見ると、
その目はすごく怒っていた。

今朝のとは違う目してる…

いつも怒らせてるけど、こんなんじゃない。



本気で怒ってるんだ。
でもなんで?


ボディーガードの代わりなんて沢山いるし、
私が絶対ボディーガードじゃなきゃダメっていう理由はない。




なんでそんなに怒ってるの…?







< 27 / 133 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop