加瀬くんのカノジョはもうやめる。
5.また1からスタート
あの後、しーちゃんも慌てて来てくれて、
少し涙を浮かべていた。
そして、しーちゃんには記憶がなくなってたことも全部話した。
しーちゃんは知ってたみたい。
記憶がないことお母さんから聞いてたみたいで。
だからあの時頑なに教えてくれなかったんだ…
「よしっ!!」
もう退院できたし、
一週間ぶりの学校だ。
今まで苦手だった加瀬くんも、
ずっと優しくしてくれた築島くんも。
今となっては会うのが楽しみで。
今度は私が向き合うって決めたもんね。
「お母さん、いってきまーす!」
私はいつもより、ルンルンで家を出た。