加瀬くんのカノジョはもうやめる。
意識しちゃってるのは私だけってわかってるけど…
どうしよう、ドキドキしてきた…
私はゆっくりキャップを開け、
勇気を振り絞って飲んだ。
「あ、ありがとう…」
私いま絶対、顔真っ赤だ。
「…やばいそれ」
築島くんはそう言うと近くの壁に私を押し付けた。
「えっ、築島くん!?」
「自分がいまどんな顔してるか分かってる?
もしかして計算?」
「違うよ!」
なになに!?
なんかスイッチ入っちゃったみたいだけど!
「早く俺の彼女にしたい。」
その言葉とともに近づいてくる唇。
え。
え!
どうしよう…
あと1センチもない…
触れそうな唇…
「す、ストップ!!!!」
私はなんとか触れる前に阻止した。
「…何で?」
「付き合ってないのにそれはダメ!」
危なかった…
「ま、そうだよね。よかった止めてくれて。
危なかった」
築島くんはそう言って余裕ある笑みを浮かべた。
もう。
心臓ドキドキし過ぎ!
早く治ってよ…