加瀬くんのカノジョはもうやめる。
新たな壁の前に…
「あのね、しーちゃん。」
「んー?」
「私…加瀬くんと付き合ってその…」
モジモジしてなかなか言わない私に、
しーちゃんは眉間に皺を寄せた。
「…その、付き合ってから…キス…してなくて…」
私のその言葉にしーちゃんは大袈裟なほど驚いた。
「えぇー!!!!」
ちょ!
しーちゃん声大きいよっ!
私は咄嗟に、しーちゃんの口を手で塞いだ。
私にはもう一つ壁があったのです。