海賊と宝石の歌姫
結局、夕食の時間になってもカヤは帰って来ない。セダやキクはもちろん、アイザックたちも驚き、カヤを探すことになった。

「カヤ〜！！」

「カヤ〜！！」

村人にも協力してもらい、セダたちはカヤのいそうな場所を探す。セダは昼間カヤと出かけた城跡も見に行った。しかし、そこにカヤはおらず黄色い花が風に揺れているだけだった。

夕食どころではなく、セダはカヤを探し続ける。もしかしたら山の中で迷ってしまったのか、と不安だけが大きくなっていく。

「セダ、少し落ち着け」

アイザックがそう言いセダの肩を掴むが、セダは「落ち着いていられない」とその手を振り払う。しかし、ゴドフリーに羽交い締めにされた。

「アイザックの言う通りだ。お前が落ち着いてないと、お前が迷うぞ」

「そうだよ。少し、落ち着きなさい」

ライリーがお茶を取り出し、セダに飲ませる。ハナダで何度か飲んだものではなく、紅茶だった。それを飲み干した後、セダは何度も深呼吸をさせられる。
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