海賊と宝石の歌姫
番外編二 二人きりの結婚式
セダとカヤが交際を始めて三年。ついにセダはカヤにプロポーズをし、二人は結婚をすることになった。

結婚式は、カヤの故郷の村で行われることになった。海賊アレスの船はハナダに向けて進んでいる。

海賊に襲われそうになったり、ピンチはあったものの順調に船はハナダに向かっていた。そんなある日ーーー。

「セダ、薬が切れてしまった。次の港街で買いに行ってもいいか?」

船医のベニーに訊ねられ、セダは「わかった。次の街で止まるように言ってくる」と言い船員たちに次の港街で降りることを伝えた。

「次の港街はマーレか……」

アイザックが呟き、ゴドフリーがニタニタ笑う。

「何だ?気持ち悪いぞ」

セダが言うと、ライリーが呆れながら言った。

「マーレはね、結婚式が最初に誕生した国って言われてるの。そのせいかマーレの結婚式はとっても豪華で、貴族の間じゃマーレで結婚式を挙げないと貧乏人って言われたりするんだから!」

「なるほど、そうだったのか……」
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