海賊と宝石の歌姫
「よかった、みんなとうまくやれそうだね」

セダの隣に座っているゴドフリーが言う。アイザックも、「そうだな。この様子なら心配ない」と言った。

カヤはライリーとグレース、そしてベニーの座るテーブルに向かう。そしてライリーの隣に座った。

カヤはもうボロボロの服を着ていない。スカートの裾に白いバラの刺繍が施された深い緑のロングワンピースを着ている。その胸元には、涙の形をしたネックレスが揺れていた。

ほとんど船員たちの視線は、パンを口に入れるカヤに向けられている。

「セダ?さっきから黙っているけどどうしたんだ?」

アイザックが、カヤに背中を向けて水を飲み続けるセダに訊ねる。

「……何でもない」

セダはそう言ってスクランブルエッグを口にする。ゴドフリーがニヤリと笑った。

「ハッハーン!セダ、嫉妬してるんだな。愛しいカヤちゃんがみんなに注目されてるもんな!」

セダはバンッと机を叩き、ゴドフリーを睨みつけた。

「うるさい!!黙れ!!」
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