海賊と宝石の歌姫
セダがそう言うと、アイザックとゴドフリーは安心したように微笑む。

「確か、あと三日くらいでアストルム国に着くからその時に何か買ってやったらどうだ？きちんとお詫びをしろ」

アイザックに言われ、セダは大きく頷いた。



セダは船内の廊下を歩いたりするが、ライリーがカヤと行動しているのかカヤに出会うことはなかった。

そして、カヤに謝ることができないままアストルム国の港街に着く。

船員たちは楽しそうに話しながら出かけていく。セダもゴドフリーたちと出かけることになっている。セダは廊下を歩いていた。その時、目の前を黒髪の少女が通っていく。三日ぶりに見るその姿に、セダは目を奪われる。

カヤは、襟の深いピンクのブラウスとスカートを履いている。胸には涙の形をしたネックレスが、そして手首にはセダがプレゼントしたブレスレットがあった。

「カヤ」

セダが声をかけると、カヤはびくりと肩を震わせる。そしてゆっくりとセダの方を向いた。
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