海賊と宝石の歌姫
付いて来い、そう言いセダはカヤの手を取って歩き出す。セダは世界中を旅してきたため、ある程度の地理はわかる。

カヤが喜びそうな店にセダは連れて行くことにした。女性客で賑わっている服屋やアクセサリー屋などだ。

「……ここは……」

「お前はこういう店が好きだとライリーから聞いている。港街によって売っているものも違うんだろう？」

服屋を見て目を丸くするカヤに、セダは頰をかきながら言った。ライリーから事前にカヤの街の過ごし方は聞いている。

デートなど初めてのため、何をするのかはよくわからない。しかし、カヤが楽しんでくれるところに行こうと思ったのだ。

「ありがとうございます！服やアクセサリーにはその国の文化があって興味深いんです」

「なら、俺にもその興味深さを教えてもらおうか」

「はい！」

カヤとともにセダは店の中へと入る。店に入って来たセダを見て、女性客たちは「セダ様よ！」と頰を赤らめる。男性はセダだけで、店内にいるのはおしゃれをした女性だけだ。
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