海賊と宝石の歌姫
「おいしいです!」

チェリー味のジェラートを食べ、カヤが微笑む。カヤはご飯をおいしそうに食べる。見ていてとてもセダは癒されるのだ。

「俺のも一口食べるか?」

セダがダークチョコレート味のジェラートを差し出すと、「ありがとうございます!」とニコリと笑って食べた。

「間接キスだな」

セダがそう言うと、幸せそうに笑っていたカヤの顔が真っ赤になる。そんなカヤを見て、セダは抑えられなくなった。

「んんッ!」

セダはカヤに顔を近づけ、自分の舌でカヤの唇に触れる。カヤの唇は甘い味がする。そのまま唇を何度も重ねた。

人の視線に恥ずかしくなったのか、カヤはセダの胸を叩く。カヤは恥ずかしそうにセダから顔をそらした。

「……カヤ……」

セダはカヤを真剣な目で見つめる。そして、緊張しながら言った。

「俺は、ずっとお前にそばにいてほしい。ハナダにはきちんと帰ろう。でも、俺たちの船にいてほしいんだ。……俺の隣にいてくれ」
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