あの日の君ともう一度
*
高校生になったはじめての夏、手紙を書いた。
どうして気づかなかったのだろう。――ずっとずっと、みてたのに。
今になって思えば滑稽だ。
「……やっぱり、やめよう」
口について出たのは逃げの言葉。今更気づいて行動したところで、一体何が変わると言うのだろう。
帰ろうとポストから背を向けた時だった。
「今という瞬間は今しかない。行動したのは、今だと思ったから。それは決して無駄なことじゃないんだ、君を変える魔法だ」
それは、あの日聞いた――
どうして気づかなかったのだろう。――ずっとずっと、みてたのに。
今になって思えば滑稽だ。
「……やっぱり、やめよう」
口について出たのは逃げの言葉。今更気づいて行動したところで、一体何が変わると言うのだろう。
帰ろうとポストから背を向けた時だった。
「今という瞬間は今しかない。行動したのは、今だと思ったから。それは決して無駄なことじゃないんだ、君を変える魔法だ」
それは、あの日聞いた――