愛染堂市
『日雇いの工事現場の人足なんですよ』
「そうですか・・・ところでコチラはあなたの車?」
『いや・・・友達のなんです』
「そうですか・・・大西さんはお車は?」
『俺の稼ぎじゃ外車なんか無理ですよ、俺の車は軽です。・・・ただし今車検切れてて』
そうこう話していると、もう一人の制服が免許証を持って戻って来た。
「大西和樹さん・・・問題ありません」
「・・・そうか」
『・・・行ってもいいですか?遅刻したら親方がうるさくて』
「あっはい結構です。・・・あと軽自動車はくれぐれも車検切れで乗らないように」
『あっはいはい』
俺が検問を抜ける時にルームミラーを覗くと、制服警官は俺にしたのと同じジェスチャーを後続の車にもやっていた。
この街では、こう言う場面に多々遭遇する。
その原因が今日の様に、俺の場合もあったりするが、仮にそうじゃないとしても俺はこういった場面に慣れてないとならない。
俺の名前は「大西和樹」でも無いし、免許証の住所に住んでいる訳でも無い。
それに俺の乗っている車が常に俺の車と言う訳では無い。
それと、いつもいつもヤル気の無い。この街の警官共に感謝せざるおえない。
「そうですか・・・ところでコチラはあなたの車?」
『いや・・・友達のなんです』
「そうですか・・・大西さんはお車は?」
『俺の稼ぎじゃ外車なんか無理ですよ、俺の車は軽です。・・・ただし今車検切れてて』
そうこう話していると、もう一人の制服が免許証を持って戻って来た。
「大西和樹さん・・・問題ありません」
「・・・そうか」
『・・・行ってもいいですか?遅刻したら親方がうるさくて』
「あっはい結構です。・・・あと軽自動車はくれぐれも車検切れで乗らないように」
『あっはいはい』
俺が検問を抜ける時にルームミラーを覗くと、制服警官は俺にしたのと同じジェスチャーを後続の車にもやっていた。
この街では、こう言う場面に多々遭遇する。
その原因が今日の様に、俺の場合もあったりするが、仮にそうじゃないとしても俺はこういった場面に慣れてないとならない。
俺の名前は「大西和樹」でも無いし、免許証の住所に住んでいる訳でも無い。
それに俺の乗っている車が常に俺の車と言う訳では無い。
それと、いつもいつもヤル気の無い。この街の警官共に感謝せざるおえない。