愛染堂市
「・・・フンッ行くぞ」
ペンキ屋は、車屋のジイサンの冗談に付き合う素振りも見せずに、ツカツカと入り口に向けて歩きだした。
アタシはペンキ屋に、振り払われバランスを崩しかけたが、すぐにペンキ屋の後を追った。
『オジイチャン、じゃあね!!』
アタシが、去り際にそう言って車屋のジイサンに手を振ると、車屋のジイサンは小指の無い手で、ニコニコと手を振り返してくれた。
アタシは殺されるのかも知れない。
だけど、それでもペンキ屋に付いていきたい。
さっき、ペンキ屋にくっ付いた時に分かった事だけど
ペンキ屋は凄く良い香りがする。
良い香りのするペンキ屋とご飯を食べたい。
朝ごはんには遅すぎる。
昼ごはんには早すぎる。
アタシは馬鹿だから
難しい事が考えられずに殺される事が重要な事に思えない。
でも、今のアタシは自分が馬鹿な事に悲観的にならない。
『ただ、今は早くペンキ屋と一緒にブランチを食べたい』
ペンキ屋は、車屋のジイサンの冗談に付き合う素振りも見せずに、ツカツカと入り口に向けて歩きだした。
アタシはペンキ屋に、振り払われバランスを崩しかけたが、すぐにペンキ屋の後を追った。
『オジイチャン、じゃあね!!』
アタシが、去り際にそう言って車屋のジイサンに手を振ると、車屋のジイサンは小指の無い手で、ニコニコと手を振り返してくれた。
アタシは殺されるのかも知れない。
だけど、それでもペンキ屋に付いていきたい。
さっき、ペンキ屋にくっ付いた時に分かった事だけど
ペンキ屋は凄く良い香りがする。
良い香りのするペンキ屋とご飯を食べたい。
朝ごはんには遅すぎる。
昼ごはんには早すぎる。
アタシは馬鹿だから
難しい事が考えられずに殺される事が重要な事に思えない。
でも、今のアタシは自分が馬鹿な事に悲観的にならない。
『ただ、今は早くペンキ屋と一緒にブランチを食べたい』