四季神社の死神さん。
春。
壱
「______は去れ!この村から去るんだ!」
「そうだそうだ!」
「______は、憎むべき存在だ!」
大衆が集まる神社で、
少女は駆け出した。
『お静かに!
誰が何を言おうと、この神社は
壊しません!』
力強く一言で叫んだ少女は
この神社で何が祀られているかなど、分かっていた。
季節は、春。
綺麗な桜は景色を春色に染め、
そしてその少女さえも、美しく着飾った。