あなたしかいらない
━━13時00分
下校時刻━━
私たちは、校門のところで迎えを待っていた。
「あぁ〜ッ!!ダルかったァ!!」
「コーチョーセンセーの話、長かったねぇー!疲れたぁ〜!!」
「だよね〜!!」
「あ あのコーチョー、ヅラなんだとよォ?」
「え゙!?本当ォ!?だからちょっとズレてたのォ!?」
「え!?ズレてたの!?見ればよかった〜!!」
私、織、昂佑くんは、キャイキャイと今日の話で盛り上がった。
「本当に中等部来てよかったなあ!!昂佑くんと校舎一緒だもんね♪」
咲羅学園の校舎は、全部で4つ。
幼稚舎、初等部、中等部、高等部だ。
初等部から中等部まではかなり距離があったから、昂佑くんと顔を会わすのは全然と言っていいほどなかった。
けど、同じ中等部になったんだから、顔を合わすことだって多くなるよね♪