あなたしかいらない



━━13時00分

  下校時刻━━





私たちは、校門のところで迎えを待っていた。



「あぁ〜ッ!!ダルかったァ!!」




「コーチョーセンセーの話、長かったねぇー!疲れたぁ〜!!」



「だよね〜!!」




「あ あのコーチョー、ヅラなんだとよォ?」




「え゙!?本当ォ!?だからちょっとズレてたのォ!?」




「え!?ズレてたの!?見ればよかった〜!!」




私、織、昂佑くんは、キャイキャイと今日の話で盛り上がった。



「本当に中等部来てよかったなあ!!昂佑くんと校舎一緒だもんね♪」



咲羅学園の校舎は、全部で4つ。



幼稚舎、初等部、中等部、高等部だ。



初等部から中等部まではかなり距離があったから、昂佑くんと顔を会わすのは全然と言っていいほどなかった。




けど、同じ中等部になったんだから、顔を合わすことだって多くなるよね♪





< 106 / 216 >

この作品をシェア

pagetop