あなたしかいらない
【陽芽side】
なんか…隼人くん…今…
『やっぱ可愛い…』
って言った…よね?
か 可愛いとか…
かわいいとか…
カワイイとか…
空耳だ!
空耳だよ!!きっと!
私が、そうまとめようとしたら───
「さっき言ったの…とっさに言っちゃったけど、嘘じゃないから。」
え…?
「隼人くん…?」
隼人くんは、ふざけてる様子もなく、すごく真剣な目だった。
「俺は…いつだって陽芽のこと、可愛いいと思ってるよ。」
隼人くんは、そう言いながら私の頬に手を当てた。
鼓動が
だんだん速くなる───
「だって俺…陽芽のこと…」