あなたしかいらない



「お母さん、もしかして」
「あ 認めてないわよ?」

私の期待は言葉の途中であっさりとばっさりとぶったぎられた。


せめて言い終わってからにしてよ……



「…お母さん、用件はそれだけ?」


「ううん。本題はここから。」


本題…


私…なんかしたっけなぁ…

した覚えないんだけど…



「…んじゃ…もういいわよ。」


お母さんは、病室の入り口に向かって手招きをした。


誰かいるのかな…




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