あなたしかいらない



「なぁ陽芽ー…」


隼人くんは、私に抱きついたまま言った。


「ん?」


「今さぁー…」


「うん」


「キスしていー?」



あ―…キスねぇ―…




って


「ぅえっ!?」


あ 変な声出ちゃった



「ねぇ―…駄目?」


「い…今…?」


「今。…今したい。」



だんだん、隼人くんの抱きしめる力が強くなっていった。



「なっ なんで今じゃなきゃ駄目なの!?」


めちゃくちゃ恥ずかしいよ〜!


隼人くんは、顔をすりよせながら言った。


「…俺とキスするの…陽芽はイヤ…?」


は!?


どっ…どどどどどうしたの隼人くん!?



いつもならこんなこと言わないのに!



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