あなたしかいらない
そしてリビングに行き、お父さんとお母さんがソファーに座り、私と隼人くんはお父さんとお母さんの正面のソファーに腰かけた。
「今日はどんな要件なんだ?」
お父さんはティーカップに注いであるお茶を飲みながら隼人くんに聞いた。
すると、隼人くんは床の上で土下座しだした。
「え…何して…」
私が『何してるの』と言いかけた時───
「陽芽さんを、僕にくださいっ!」
「ぶっ」
「あらまぁ」
「えぇっ!?」
お父さんは飲んでいたお茶を吹き出し、お母さんは興奮気味で、私はビックリした。