あなたしかいらない
やがて、朝が来た。
「おはよう、陽芽」
ニコッと、ハニカミながら言ってくれた隼人くんに、
「あ……おはよ」
ちょっと戸惑い気味で、うつむいてしまった私。
「陽芽
上向いて」
「へ?」
上を見上げたら、隼人くんからの…“おはようのキス”。
そういえば、憧れてるんだって言って…話したこともあったっけ。
覚えてて……くれたんだ
「ね、隼人くん」
「ん?」
「私達、おばあちゃんとおじいちゃんになっても…ずーっと…ふたりで一緒にいようね!!約束!」
隼人くんに、自分の小指を立てて、“指切りげんまん”を誘う私。
「えー…
やだ」
ええっ!?