あなたしかいらない




「あはっ…はははっ…」



気付けば、私は笑っていた。



「ひ…陽芽…?」




「あはは…っ……何の冗談を言ってるの?二人とも。」




嘘だ





「陽芽?」






こんなの




嘘だ






「今日はエイプリルフールじゃないんだよ?私、もうビックリしたからもういいよ?」



隼人くんの記憶から




「…陽芽」





私が消えたなんて





嘘だ





「陽芽…全部、本当のことなんだ。つらいけど、受け入れろ」




そんなの──




───嘘だよ……




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