あなたしかいらない




これから…




私は…




「潔く高島を忘れるか?」




忘れる?





そんなこと…できるの?






「陽芽?」





できるわけない。





「隼人くんのこと…忘れるなんてできないよ」




あんなに




愛しい人を───。






「……やっと両想いになれたんだもん。隼人くんが、記憶を取り戻すまで待ってみる。」




たぶん私は




何日経っても



何年経っても




隼人くんのことが



大好きだと思うから…



忘れようと思っても…



絶対忘れられないから…





そういう



生まれて初めての気持ちを



大切にしたい──






そう思うから…




信じて



いたいから───







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