緊急逮捕-独占欲からの逃亡ー
そうだ。
淳ちゃんは?まだいるかな?

そう思って、さっきまで座っていた最前列を覗くけど、もうそこには誰もいなかった。
がらんとした講義室。

淳ちゃんに詳しい話を聞きたかったのにな。

なんだかスッキリしない。

楓馬君の対応も意外だったけど、一番驚いたのは、淳ちゃんがあんなふうに煽るようなこと言ったってこと。
そんなところ、今までに一回だって見たことない。

これはまた一波乱あるかもしれない。
ってなると、私が変に関わらない方が良い。
巻き込まれるのも嫌だし。この件には干渉しないようにしておこう。

だけど、どんなに避けようよしていても、避けられない物事ある。
まさかあんな事件が起きるなんて、この時の私は全く想像もしてなかった。
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