緊急逮捕-独占欲からの逃亡ー
「何言ってんの?
飲まなきゃやってられないこともあるでしょ?
ゼミだって、毎回論文に駄目だしされて、鬱になりそうよ!
そうだ、今度莉子の家で宅飲みしよ!
お酒とお菓子持って行くからさ。淳ちゃんも誘う?」
宅飲み?
それはまずい。
今の私の宅は、あの蒼井家だもん。
「まー、いずれ、ね?」
「なによー。
もう今夜遊びに行こっかなー。
泊めてよ」
「え!
いーや、それはどうだろうね…?
ん?
なんか、騒がしくない?
テラスの方かな?」
さっきからずっと、大勢の人の声が聞こえてきていた。