緊急逮捕-独占欲からの逃亡ー
「遊びで女性と付き合うの、良くないと思いますけど」

なんて。
嫉妬の果てに、そんな正論しか出て来なくなってしまう自分が嫌だ。

「次々に女性を紹介されて、とんとん拍子で話が進んでいくんだ。
遊びだと思わなきゃやってらんなかったね。
どの女性が総合得点が高いかを決めるレース。

…つまんなかったよ。結婚しなくて正解だった」

「最低ですね」

その遊びのせいで、女性の悲しみがどれだけのものだったか。

「ちえみには何か言われたの?」

「いえ、特には」

連絡先を渡されたことなんて、楓馬君には言えない。
本当にここから助けてくれる場所だとしたら、教えるわけにはいかない。
< 129 / 248 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop