緊急逮捕-独占欲からの逃亡ー
ついに、街灯のもとに、足が見え、手が見え、全身が照らされた。
「…誰、ですか?」
鞄を持つ手にぎゅっと力が入る。
声も震えてたかもしれない。
私が目にしたのは、見たこともない若い男性だった。
黒いパーカーに黒いズボン、キャップを目深に被って、見るからに怪しい。
だけどやっぱり、知らない人。もしかしたら、大学生かもしれないけど…。
一瞬、キャップの向こうと目が合った。狼狽えた色。
互いに動くことができない。
「おい!そこで何してる!」
急に飛び込んできた怒号に、思わず肩が跳ねた。
声の主は、警察官、定本楓馬だ。
その制服姿に、さらに動揺を見せる男。
逃げようとしているのか、ぐっと足に力が入ったのがわかった。
「…誰、ですか?」
鞄を持つ手にぎゅっと力が入る。
声も震えてたかもしれない。
私が目にしたのは、見たこともない若い男性だった。
黒いパーカーに黒いズボン、キャップを目深に被って、見るからに怪しい。
だけどやっぱり、知らない人。もしかしたら、大学生かもしれないけど…。
一瞬、キャップの向こうと目が合った。狼狽えた色。
互いに動くことができない。
「おい!そこで何してる!」
急に飛び込んできた怒号に、思わず肩が跳ねた。
声の主は、警察官、定本楓馬だ。
その制服姿に、さらに動揺を見せる男。
逃げようとしているのか、ぐっと足に力が入ったのがわかった。