緊急逮捕-独占欲からの逃亡ー
「う…」

身体に鈍い痛みが走る。
だけど、思ってたよりも全然平気。

「…った。

ふ、楓馬くん?
楓馬君!」

隣には、制服姿の楓馬君が横たわっていた。
私を衝撃から庇ったせいで、足を怪我したらしい。

なんで…。
どうしよう。

「そんなにパニックにならないでもらえる?」

こんな時にでも軽口を叩く余裕があるのか。

違う。
これは、私を安心させるため。
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