緊急逮捕-独占欲からの逃亡ー
古賀ちえみの動向に目を光らせていると、突然アップテンポな音楽が流れ出した。
つ、ついに始まった。

ステージでは、司会者が参加者をどんどん紹介していく。出てきてはポーズを決める女装男子たち。

5人目に出てきたのは、待ちに待った淳ちゃん。

「別格だ」

勝手に口がそう呟いてた。
正直、見惚れるほどに美しい。
これが彼の本気。

周りからはカメラのシャッター音がしきりに聞こえてくる。
後からもこの美しさを見返したい。
だけど、一瞬たりとも目を話のはもったいない。
スマホを通してみるよりも、少しでも長くこの美しさを目に焼き付けていたい。
< 195 / 248 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop