緊急逮捕-独占欲からの逃亡ー
ぼんやり眺めていると、急に不自由なままの手を握られた。

「あんたが、俺の結婚相手だから」

結婚、相手?
頭の中で繰り返してみる。

いや、違いますけど。
妙に冷静なツッコミが浮かぶ。

人違い?勘違い…?

というより、思い込み?

首を傾げてみるけど、彼は自信に満ちた顔でこちらを見ている。

あぁ。
この人は…。

…とびきり危ない人だ。
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