緊急逮捕-独占欲からの逃亡ー
あと、淳ちゃん。
完全に予想外だった。
楓馬君との間に何かあるって思ってたけど、そこに私が関わっているならもう無視はできない。

ほら…、こんなことを考えてたらどうしたらいいのか、やっぱりわからなくなってくる。

「あ、あれ、茅ヶ崎さんじゃない?噂をすればってやつね。
いやー、それにしても高身長ね。顔も小さいし、モデルみたい。どこが好きだったの?」

ただ廊下を歩いているだけなのに、まるでランウェイのよう。

「…顔、ですかね」

つい本音をこぼしてしまうと、咲さんに盛大に笑われた。

「あはは、正直すぎない?」

「もちろん、優しいとか、大人なところとかあるんですよ。
でもやっぱり、一番に挙げるとしたら顔なんですよね。
目の保養になるんです」

「そんなにタイプなんだ」

「今見ても、やっぱりかっこいいと思います。
ふとした瞬間、目で追ってますもん」

そう。
気が付くと、目で追っているどころか、なんとなく探してしまっている。
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