緊急逮捕-独占欲からの逃亡ー
「泣きそうだって言ってたのも…」
「ご迷惑をおかけする方が増えると思うと、涙が止まりません」
勘違いさせようとしてそういうい方をしたのは間違いない。完全に騙された。
楓馬君もとんでもないことをするけど、裏で動いてる神谷さんも神谷さん。
この2人の心の内がまったく読めなくて、歯向かうことすら無謀に感じる。
ここには敵が多すぎるよ。
「雨降って地固まる。
楓馬様と親しくしていただいているようで安心しました」
見ているのはたった今私が出てきた扉。楓馬さんの部屋だ。
「むしろこじれてますからね!」
勘違いはやめてほしい。
何も…。
何もなかったんだから!