緊急逮捕-独占欲からの逃亡ー
目に見えなくても、確かにそこに存在するもの、か。
家柄とか、ルックスとか、そういうの抜きにしたら、俺はきっと何もなくなる。
目に見えるものが無くなってしまえば、それは俺が無くなってしまうのと同じ。
そう確信していた。
何も持たないよりはマシなのかもしれないけど…。
それでも、時々自分というものがわからなくなる。
他の人から求められてないと、存在意義がなくなる。
そんな悩み、思春期真っただ中みたいで笑えるな。自分でもわかってる。
年齢を重ねるごとにこじらせていってることもわかってる。
幼いころからちやほやされて育つと、その環境に物足りなさを感じてしまう。
何もかも思い通りになることが不満だなんて、贅沢な悩みなんだろうな。
「でも、見えない星が存在してる意味ってあんの?
誰にも見てもらえないのに、なんで光ってんだ?」
「星は、人に見てもらうために輝いてるわけではないですからね。
ただそこに存在してるだけで、意味があるんじゃないでしょうか」
「…かもな」
がんじがらめになって身動きがとれなくて、でもそんな自分は誰にも見せたくないから必死で取り繕って…。
誰にも理解されないから、人を寄せ付けず、自分から距離を置いた。
表面的な関わりならいくらでも持てた。
そんな薄い関係が増える分、空虚感が大きくなっていった。
家柄とか、ルックスとか、そういうの抜きにしたら、俺はきっと何もなくなる。
目に見えるものが無くなってしまえば、それは俺が無くなってしまうのと同じ。
そう確信していた。
何も持たないよりはマシなのかもしれないけど…。
それでも、時々自分というものがわからなくなる。
他の人から求められてないと、存在意義がなくなる。
そんな悩み、思春期真っただ中みたいで笑えるな。自分でもわかってる。
年齢を重ねるごとにこじらせていってることもわかってる。
幼いころからちやほやされて育つと、その環境に物足りなさを感じてしまう。
何もかも思い通りになることが不満だなんて、贅沢な悩みなんだろうな。
「でも、見えない星が存在してる意味ってあんの?
誰にも見てもらえないのに、なんで光ってんだ?」
「星は、人に見てもらうために輝いてるわけではないですからね。
ただそこに存在してるだけで、意味があるんじゃないでしょうか」
「…かもな」
がんじがらめになって身動きがとれなくて、でもそんな自分は誰にも見せたくないから必死で取り繕って…。
誰にも理解されないから、人を寄せ付けず、自分から距離を置いた。
表面的な関わりならいくらでも持てた。
そんな薄い関係が増える分、空虚感が大きくなっていった。