私の中におっさん(魔王)がいる。~毛利の章~
第十章・氷結竜の巣
相変わらず、強引な人……。
私は、小憎たらしくも、嬉しいような気分で毛利さんの横顔を眺めた。
「どこに行くんですか?」
地下街に降りてきたけど、毛利さんは行き先も告げずに足早に歩いている。
どこかに向ってるみたいだけど、どこに行くんだろう?
私は不満たっぷりに訊いたんだけど、毛利さんは振り返りもせずに、
「行けば分かる」
とだけ、素っ気無く告げた。
私は、頬を膨らませながら、毛利さんの後をついて行く。
毛利さんが足を止めたのは、足運屋の前だった。
(なんでここに? もしかしたら休めって言ったのは、毛利さんの冗談?)
私は、小憎たらしくも、嬉しいような気分で毛利さんの横顔を眺めた。
「どこに行くんですか?」
地下街に降りてきたけど、毛利さんは行き先も告げずに足早に歩いている。
どこかに向ってるみたいだけど、どこに行くんだろう?
私は不満たっぷりに訊いたんだけど、毛利さんは振り返りもせずに、
「行けば分かる」
とだけ、素っ気無く告げた。
私は、頬を膨らませながら、毛利さんの後をついて行く。
毛利さんが足を止めたのは、足運屋の前だった。
(なんでここに? もしかしたら休めって言ったのは、毛利さんの冗談?)