何の取り柄もない田舎の村娘に、その国の神と呼ばれる男は1秒で恋に落ちる【前編】
たとえその願いに君の未来はないと知っていても
カツン
その場所は城の地下にあった。日はほとんど差し込まないこの場所は、暗くて冷たい…。
そして、彼女の足音だけがそこに響き渡る。
「まったく、あなた何してるの?」
かずさが、そこにいる彼に冷たく言い放った。
「…。」
「捕まってどうするの?」
蔑むようにかずさは、牢の中で横たわる月斗の背中を見下していた。
「さあ?」
ここは月斗が捕らえられている城の地下にある牢屋。
彼がここへと捕らえられたのは、もう2回目。
「もう当分、天音は青に会えない…。あなたの思惑通りね。」
「…。」
「でも、それが正しいと思う?」
「あ?」
月斗は不機嫌な声を出し、少しだけ体制を起こした。
「青い鳥はかごの中にずっといたら、飛べなくなる。青いうさぎは、一匹になって死んでいく。」
「何が言いたいんだよ!!」
いよいよ月斗はイライラし出して、大声を上げた。
こんな場所に投げ込まれているだけでイラついているのに、かずさの一言一言が勘に触る。
「本当に何も知らないのは…。」
「出てけよ!!」
ついに月斗はかずさの言葉を遮って、怒鳴った。
「こんな時くらい、助けてって言えないの?」
しかし、そんな月斗に食ってかかるのがかずさだ。
どうやらかずさは、空気を読むというスキルは持ち合わせていないらしい。
その場所は城の地下にあった。日はほとんど差し込まないこの場所は、暗くて冷たい…。
そして、彼女の足音だけがそこに響き渡る。
「まったく、あなた何してるの?」
かずさが、そこにいる彼に冷たく言い放った。
「…。」
「捕まってどうするの?」
蔑むようにかずさは、牢の中で横たわる月斗の背中を見下していた。
「さあ?」
ここは月斗が捕らえられている城の地下にある牢屋。
彼がここへと捕らえられたのは、もう2回目。
「もう当分、天音は青に会えない…。あなたの思惑通りね。」
「…。」
「でも、それが正しいと思う?」
「あ?」
月斗は不機嫌な声を出し、少しだけ体制を起こした。
「青い鳥はかごの中にずっといたら、飛べなくなる。青いうさぎは、一匹になって死んでいく。」
「何が言いたいんだよ!!」
いよいよ月斗はイライラし出して、大声を上げた。
こんな場所に投げ込まれているだけでイラついているのに、かずさの一言一言が勘に触る。
「本当に何も知らないのは…。」
「出てけよ!!」
ついに月斗はかずさの言葉を遮って、怒鳴った。
「こんな時くらい、助けてって言えないの?」
しかし、そんな月斗に食ってかかるのがかずさだ。
どうやらかずさは、空気を読むというスキルは持ち合わせていないらしい。