何の取り柄もない田舎の村娘に、その国の神と呼ばれる男は1秒で恋に落ちる【前編】
「で、二人の名前は?」
「私は天音です。」
「私は星羅(せいら)。」
華子にふられて、ようやくここで天音は自分の名前を口にした。
どうやら星羅もまだ、華子に名前すら伝えてなかったようだ。
「いいなー。天音に星羅。何かかっこいい名前じゃん。」
「ど、どうも…。」
天音は、未だ華子の自由っぷりに圧倒されっぱなしだったが、星羅は全く相手にしてない様子で、また椅子に腰かけてプイッと横を向いた。
「あ、天音は年いくつ?」
華子の質問タイムはまだ続くようだ。
「えっと17歳」
「うっそ、同い年じゃん!」
「え!?華子の方が年上かと思った。」
華子は可愛いだけでなく、お化粧もバッチリしているので、まだあどけない天音よりは明らかに年上に見えた。
「星羅さんは?」
今度は天音が星羅にも尋ねた。
「星羅でいいよ。私は20。敬語はいらないから。」
「え!まじ!もっと上かと思った!」
星羅は、やっぱりクールにそう答えた。
また思った事をそのまま口に出した華子の言うように、その美貌から、星羅は実年齢よりも上に見られる事が多いはずだ。
にしても華子はどこまでも自由人だ。
「まあ、とりあえず!よろしくー!」
そして、やっぱり華子がその場を締める一言を発してみせた。
「よろしく。」
星羅も相変わらず取り乱す事無く、とりあえずそう言葉を返してくれた。
「よろし…ハックショーン!!」
天音は挨拶の途中で、また大きなくしゃみをした。
天音の前髪は、まだほんのり湿ったままだった。
「ちよっ、大丈夫!?」
華子が少し心配そうに、天音の顔を覗き込んだ。
リーンゴーン
その時、地面が揺れてるんじゃないかという位大きな鐘の音が、城中に響き渡った。
どうやらその鐘の音は、城に隣接されている時計塔の方から聞こえてきているようだ。
「何!?」
その聞いた事のない大音量の音に、目が飛び出しそうなくらい天音が仰天していると…。
「お呼びみたいね…。」
星羅がまた、透き通るような声を静かに発した。
「私は天音です。」
「私は星羅(せいら)。」
華子にふられて、ようやくここで天音は自分の名前を口にした。
どうやら星羅もまだ、華子に名前すら伝えてなかったようだ。
「いいなー。天音に星羅。何かかっこいい名前じゃん。」
「ど、どうも…。」
天音は、未だ華子の自由っぷりに圧倒されっぱなしだったが、星羅は全く相手にしてない様子で、また椅子に腰かけてプイッと横を向いた。
「あ、天音は年いくつ?」
華子の質問タイムはまだ続くようだ。
「えっと17歳」
「うっそ、同い年じゃん!」
「え!?華子の方が年上かと思った。」
華子は可愛いだけでなく、お化粧もバッチリしているので、まだあどけない天音よりは明らかに年上に見えた。
「星羅さんは?」
今度は天音が星羅にも尋ねた。
「星羅でいいよ。私は20。敬語はいらないから。」
「え!まじ!もっと上かと思った!」
星羅は、やっぱりクールにそう答えた。
また思った事をそのまま口に出した華子の言うように、その美貌から、星羅は実年齢よりも上に見られる事が多いはずだ。
にしても華子はどこまでも自由人だ。
「まあ、とりあえず!よろしくー!」
そして、やっぱり華子がその場を締める一言を発してみせた。
「よろしく。」
星羅も相変わらず取り乱す事無く、とりあえずそう言葉を返してくれた。
「よろし…ハックショーン!!」
天音は挨拶の途中で、また大きなくしゃみをした。
天音の前髪は、まだほんのり湿ったままだった。
「ちよっ、大丈夫!?」
華子が少し心配そうに、天音の顔を覗き込んだ。
リーンゴーン
その時、地面が揺れてるんじゃないかという位大きな鐘の音が、城中に響き渡った。
どうやらその鐘の音は、城に隣接されている時計塔の方から聞こえてきているようだ。
「何!?」
その聞いた事のない大音量の音に、目が飛び出しそうなくらい天音が仰天していると…。
「お呼びみたいね…。」
星羅がまた、透き通るような声を静かに発した。