私の中におっさん(魔王)がいる。~風間の章~
第十二章・日常の中で
目が覚めると、天井が白かった。
見慣れない天井だなぁ、とぼんやりと思う。
「ゆり!」
突然大声が聞こえて、瞬きをしながら声の方を向いた。扉の前に、お母さんが立っていた。
信じられないものを見たように目を見開き、駆け足で近寄ってくる。
「ああ! ゆり!」
お母さんは泣き出しながら、横たわる私に抱きついた。
「なに? ……どうしたの?」
わけが分からず首を傾げると、お母さんはばっと顔を上げた。
「どうしたのじゃ、ないわよ! 一体どこに行ってたの!?」
「……は?」
怒鳴るお母さんに、きょとんとする私。
お母さんはそれからまた泣き出した。
良かった。良かったと、呟きながら……。
私はそれを、気まずい気分で見ていた。
いったい、なにがなんだか。
見慣れない天井だなぁ、とぼんやりと思う。
「ゆり!」
突然大声が聞こえて、瞬きをしながら声の方を向いた。扉の前に、お母さんが立っていた。
信じられないものを見たように目を見開き、駆け足で近寄ってくる。
「ああ! ゆり!」
お母さんは泣き出しながら、横たわる私に抱きついた。
「なに? ……どうしたの?」
わけが分からず首を傾げると、お母さんはばっと顔を上げた。
「どうしたのじゃ、ないわよ! 一体どこに行ってたの!?」
「……は?」
怒鳴るお母さんに、きょとんとする私。
お母さんはそれからまた泣き出した。
良かった。良かったと、呟きながら……。
私はそれを、気まずい気分で見ていた。
いったい、なにがなんだか。