ｽ ｷ ﾅ ﾉ

『佐藤さん｡
人を好きになるのは
いけないことじゃないんだよ。

上手く言えないけどさ､
好きな事を認めないなら
恋なんて一生できないよ？
今は怖いかもしれないけど、踏み出さなきゃ。
･･･これからの為にもさ』



す･･すごい･･･

かわいいﾌﾘしてこの子
やるわね･･･




でも 何となく･･分かってきた･･･
田中のこと好きなこの気持ち･･･
恋愛感情なのかも･･･



『分かった？
分かったなら田中の所に行ってみて。
図書室にいるはずだから』



「うんっ！行ってみるねっ！ありがと圭ｸﾝ！」






そう言って田中に会うべく図書室を目指した。




ﾋﾟｯ
『あ、もしもし？
圭だけど、佐藤さん図書室行ったよ。
うまく行くといいなあ』




これから待ち受ける悲しみになんて



気付かずに。