御坂くん、溺愛しないで。
結局私が自分の目で確認できたのは数分後だった。
「ほ、本当だ…私と琴葉の名前が同じクラスにある…!」
嬉しくて、思わず琴葉のほうを見てしまう。
琴葉も目をキラキラと輝かせており、どうやら同じ気持ちのようだ。
「どうしよう、嬉しいよ琴葉っ…」
先ほどの言葉通り、泣きそうになる私。
思わず琴葉に抱きついてしまう。
この一年、琴葉がいるなら絶対楽しくなると確定したようなものだ。
「あっ、咲泣いてるの?」
「だって嬉しくて…」
「かわいいやつめ」
ぎゅーっと琴葉も私を抱きしめ返してくれ、共に喜びあった。
そのあとはふたりで教室へと向かう。
「嬉しいな、二年って修学旅行もあるもん」
「本当だ。修学旅行に咲と同じクラスとか最高」
修学旅行もきっと楽しいものになると確信した私は、思わず頬が緩んでしまうほど嬉しかった。