御坂くん、溺愛しないで。



「そうと決まれば理玖に連絡よ、もちろん今」
「え、連絡って…?」

「理玖の連絡先持ってんでしょ?電話かけるなりメッセージ送るなりしなさい」

「そ、そんな持ってないよ御坂くんの連絡先なんて…」



どうしてか、琴葉は私が御坂くんの連絡先を持っていると思っていたようだ。


「……は?」

そして今の反応。
目を見張り、明らかに驚いている様子。



「あんたまじで言ってる?」
「マジです…」

「意味わかんない!なんで!?
あんたたちずっと一緒に学校行ってんでしょ!?」

「別に連絡先なんかなくても…」
「もし何かあったらどうすんのよ!?寝坊したりとか色々!」


そんなの考えたこともなかった。

私は今まで寝坊したことがないし、駅に行けば必ず御坂くんがいたからだ。


連絡先を交換したところで使わないだろうし、そもそも使い道がない。

< 180 / 345 >

この作品をシェア

pagetop