御坂くん、溺愛しないで。
「そうと決まれば理玖に連絡よ、もちろん今」
「え、連絡って…?」
「理玖の連絡先持ってんでしょ?電話かけるなりメッセージ送るなりしなさい」
「そ、そんな持ってないよ御坂くんの連絡先なんて…」
どうしてか、琴葉は私が御坂くんの連絡先を持っていると思っていたようだ。
「……は?」
そして今の反応。
目を見張り、明らかに驚いている様子。
「あんたまじで言ってる?」
「マジです…」
「意味わかんない!なんで!?
あんたたちずっと一緒に学校行ってんでしょ!?」
「別に連絡先なんかなくても…」
「もし何かあったらどうすんのよ!?寝坊したりとか色々!」
そんなの考えたこともなかった。
私は今まで寝坊したことがないし、駅に行けば必ず御坂くんがいたからだ。
連絡先を交換したところで使わないだろうし、そもそも使い道がない。