御坂くん、溺愛しないで。
さすがの御坂くんもこれには諦めたのか、大人しくなったけれど。
「じゃあ玄関で待たせてもらいます」
玄関より先に入ろうとはしなかった。
その上座ろうともしない。
「でも御坂くん、立ちっぱなしは疲れるよ」
「大丈夫です。
なので焦らずゆっくり着替えてくださいね」
「き、着替えるくらいでそんな心配しなくていいよ…!」
まるで子供扱いされているようで嫌だ。
とにかく待たせるのは良くないため、早く着替えようと思い、二階にある自分の部屋へと向かう。
動きやすい格好といえばジャージなのだが、さすがに高校の体操服は抵抗があるため、スポーツメーカーのロゴが入ったジャージを着ることにした。
そのジャージは黒がメインだけれど、側面にピンクの線が入っていてまだかわいいほうだと思う。