御坂くん、溺愛しないで。



「おっけ、じゃあまた昼休みにね。咲も逃げないよう見張っておくから、なるべく早く来るように」


琴葉は依然として楽しそうに笑いながらスマホを耳から離すと、私のほうを見てひと言。


「理玖、昼休みにここ来るって。
一緒にお昼食べたらいいよ、咲」

「そ、れどころじゃないよ!」


琴葉はにこにこ笑っているけれど、私は恥ずかしくてたまらない。

顔がぶわっと熱くなりながらも、琴葉に迫る。


「いつから繋がってたの!」

「スマホ操作してからずっと。
だからほとんど聞かれてるんじゃない?」

「なんで言ってくれないの!」

「あんたたちが未だに連絡先すら交換してないから手伝ってあげたの、感謝して」


そんなこと言われたって…それならせめて、私が直接御坂くんと話したかった。

それなら私の恥ずかしい本音も聞かれずに済んだというのに。

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