御坂くん、溺愛しないで。
「……っ、先輩…それはさすがに俺自身が…」
「えっ、理玖お前…木原咲ちゃんとどういう関係なんだ!?」
「どうして理玖には怯えてないんだこの子!
ずるくねぇか!?」
私が御坂くんに対してくっつくような真似をしたからだろう、誤解した男の人たちが焦っていた。
そのような反応を見て、もし本当に男の人たちがバスケ部の二年だとしたら、後輩である御坂くんに部活で支障が出るかもしれないと思った私。
「ご、ごめんなさい御坂く…」
そのため慌てて御坂くんから離れようとしたけれど、なぜか肩に手をまわされ彼の元へと引き寄せられてしまう。
「これなら大丈夫なんで、じっとしててください」
その結果ふたりの距離はまた縮まり、くっついた状態へと戻る。
今度は御坂くんからだったため、思わずドキッと胸が高鳴るのがわかった。
いつのまにか涙は引いており、やっぱり御坂くんは私の感情を一瞬で変えてしまう。