御坂くん、溺愛しないで。



「でも迷惑かなって思ってたんです、今日琴葉さんから電話が来るまでは」

「…あ、えっと……それは、忘れてください…」

「嫌です。すごく嬉しくて浮かれたんですから、俺。責任とってください」


本当に嬉しそうな笑顔を浮かべるものだから、それ以上否定的なことは言えなくなってしまう。

今の表情はずるい、私だって浮れるじゃないか。


「今度、練習試合があるんです」
「えっ…」

「もうすぐ三年生が引退するから、一二年のチーム編成も考えていく話になってて…俺、今度の練習試合で使ってもらえることになったんです。

全部じゃないですけど、そこで実力を見せるチャンスだなって。だから先輩に観に来て欲しいです」


今度の練習試合、御坂くんのバスケしている姿が見られる…?


「い、行きたい!行きたいです御坂くん!」


思わず手を挙げて行きたいアピールをしてしまう私。

だって御坂くんのバスケ姿、絶対かっこいいに決まっている。

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