御坂くん、溺愛しないで。



「……琴葉、ありがとう」
「落ち着いた?」

「うん。ごめんね」

「大丈夫だよ。それにほら、今日は初めてだから私も一緒に会うし…それでもダメ?」



ふたりで会うわけではなく、琴葉もそばにいてくれる?

それなら頑張って会ってみようかなと素直に思った私。


やっぱり琴葉は私のことをわかってくれているのだ。



「わかった。
じゃあ今日、その後輩と頑張って会うね」

「本当?良かった。
頑張って克服するよ!」



私が肯定すれば琴葉は嬉しそうに笑ってくれ、私も同じように笑い返した。


そうして話している間に学校に着いた私たち。
下駄箱で上靴に履き替え、教室へと目指す。

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