御坂くん、溺愛しないで。



「あ、高校見えてきたよ」
「本当だ。大きいし綺麗ね」


確かまだ創立して間もないと言っていた気がする。

スポーツにも力を入れているようで、ここ数年多くのスポーツで名を挙げているみたいだ。


中に入るとすぐ看板が立っており、バスケ部の試合会場の案内が書かれていた。


その案内通りに行くとすぐ体育館に着くことができ、すでに一試合目の試合が始まっていた。

御坂くんが出場する試合は二試合目。


そのためまだ時間はあるけれど、先にギャラリーで待っていようとしたその時。



「琴葉!木原ちゃん!」

少し遠くから私たちの名前を呼ぶ筧くんの声が聞こえてきて、ふたり同時に振り向く。


すると白いユニフォーム姿の筧くんが私たちの元へと駆け寄ってきた。

< 312 / 345 >

この作品をシェア

pagetop