御坂くん、溺愛しないで。



「そんなにも反省していたなら、この間会った時に御坂くんにぶつけたひどい言葉はどう説明するの?」


本当に反省していたのなら。
あそこで謝るべきだろう。


「……言ったじゃないですか、俺は口が悪いって」
「え…」


「素直になれない馬鹿野郎です。あの日、俺が見た理玖は幸せいっぱいの顔で笑っていました。

隣にはあなたがいて、さらに理玖はバスケ部のジャージを着ていた。バスケを続けていたんです。

俺だけが苦しんで、そんな中でバスケをしてた俺の身にもなれって思った結果があの暴言ですかね。言えば嫉妬です。充実感に満ち溢れている理玖への」


「そんなことで許されると…」

「もちろん思ってません。あの後もずっと後悔してました。でも本当、理玖って俺のことなんでもわかってますね」


真司くんは一度、眉を下げて小さく笑った。
そんな彼も吹っ切れているような笑みに見える。

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